ガートラッシュなイギリス田舎暮らし

海外生活が長いトライリンガル。それぞれの国での日常生活、気になったこと、言語のこと、グルメ、思い出などを撮った写真と共に綴っていこうと思っています。

イギリスといえばパブ おすすめのパブ・フードは?

イギリスといえばパブ おすすめのパブ・フードは?

 

イギリスにいるとやっぱりパブpubは生活の一部になります。金曜の夜にはたくさんの学生で賑わっているし、仕事の後に同僚とパブへ、というのもよくある話。カウンターで飲んでいると話しかけてくる人がいて、パブの常連さんと友達になった事もあります。

 

パブはパブリック・ハウスpublic houseの略で、名の通り、昔は町の集いの場としても機能していたようです。飲み物とピーナッツなどのスナック類のみの小さいパブもありますが、今はたくさんのパブが食事を提供するので、ランチやディナーを食べる場所でもあります。

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サマセット、ポーティスヘッドにあるロイヤル・イン。パブは写真のようにテラスがある所が多く、天気のいい日はたくさんの人がテラスで食事をします。

 

パブ・フードにはやっぱりビールがよく合う。揚げ物など油っこいものが多いので、ビールですっきり流したくなります。イギリスの人はエールale(上面発酵のビール。ぬるくて泡が少ない)をよく飲むけど、僕はやっぱりギネスです。アイルランドの黒ビールで、ローストの苦みと、きめ細かいクリーミーな泡が特徴。

 

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僕はエールよりもスタウト(stout: 黒ビール)が好きです。スタウトの中でもやっぱりギネスが一番おいしい。

イギリス料理はマズイっていうのは、よく聞きますよね。アメリカでもこれはよくネタになっていました。でも、僕はイギリスのパブ・フードが好きなんです。特に週末は、お昼はパブ・ランチってなる事がよくあります。でもメインディッシュは僕には量が多すぎるので、スターターstarter(前菜)だけ頼むことがあります。

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パブ・ランチのメインディッシュはボリューム満点。

 

僕のよく頼むパブのおすすめスターターは次の5つです。

1.スキャンピー&チップス scampi & chips

日本のエビフライのようなもの。普通はメインディッシュですが、light meal用の小さいのもあるんです。よくチップスとグリーンピースがついてきます。日本のエビフライと違ってしっぽが無く身だけで、楕円形をしています。タルタルソースで食べます。

 

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2.ホワイトベイト whitebait

日本でいうシラスのようなもので、唐揚げにしたもの。これはよくアイオリ(マヨネーズにニンニクが入ったソース)をつけて食べます。少し魚臭さがあり、それがビールによく合います。

 

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3.カラマリ calamari rings

これは見ての通りイカリングです。パン粉で揚げているのもあります。パブによって衣が柔らかかったり、カリッとしていたり色々で、味も結構パブによって変わります。

 

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4.フィッシュ・ケーキ fish cake

これは魚入りのコロッケっといったところでしょうか。タラがよく使われますが、他にも鮭やカニが入っているのもあります。サラダが付いてきます。

 

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5.スコッチ・エッグ scotch egg

ゆで卵をミンチ、パン粉で包んで揚げたもの。僕が好きなのは写真のように卵が半熟バージョン。これはコールスロー等がよくついてきます。

 

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見てみると、全て揚げ物ですね(^▽^;)。

 

パブ・フードのメインディッシュはよくチップスchips(英国のフライドポテト。フレンチフライと違って分厚い。ちなみにポテトチップスはイギリス英語ではcrisps。)がついてくるので、もう油っこさが半端ないです。これプラス、ビールですから、カロリーがやばい。

 

スターターは殆どチップスが付いてこないので、これも僕がよくスターターだけを食べる理由です。チップス自体は好きなんですが、量が食べきれません。現地の人はスターター、メイン、そしてデザートまで食べる人がいるからすごい。

 

スターターだけを食べたい時はウェイターにI’d like to have (スターターの名前) as a main course.と言っておくと、メインディッシュは頼まずに、スターターをメインとして食べたいという意図を伝えられます。

 

イギリスに来たらぜひパブ・カルチャーを体験してください。もしかしたらパブ・フードにハマるかも。

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フランスのデザートは本当においしい

フランスのデザートは本当においしい

 

イギリスに住んでいて思うのが、おいしいデザートが手に入りにくい・・・

 

イギリスでは外食してもほとんどデザートは頼まないし、ベーカリーやカフェにいってもほとんど食べたい物がない。食べるとしたらスコーンやマフィンくらい(これはデザートに入るのか?)。カフェにはpain aux raisins(デニッシュ生地にカスタードと干しブドウをのせて焼いたもの) やシナモンロールもあるが、前者はフランスのと味が違うし、後者はアメリカのとちがって生地がふっくらしておらず、乾いてぱさぱさしている。シュークリームも味が無く、脂っこさがあって、あまりおいしいと思ったことがない。

 

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イギリスのスコーン。アメリカ英語ではビスケットといいます(レシピも少し違います)。ちなみにイギリスで「クリームティー」はクリームの入ったティーではなく、「紅茶とスコーンのセット」の事を意味します。

それに比べ、フランスではおいしいデザートがそこら中にある。フランスのデザートは味が濃厚で、しかも砂糖が濃いというより、素材の味が濃厚という感じ。一つ食べたら、いい意味で「もう十分」と思わせてくれる濃厚さと満足感がある。イギリスにいるとフランスのデザートが本当に恋しくなる。フランスでは一日に一回必ず近所のパティスリーpâtisserie に行ってエクレアやタルトなどを買って食べていた。フランス語ではこういうケーキや菓子パンなどをひっくるめてガトーgâteauという。

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パリで撮ったパティスリーのウィンドウ。日本でもなじみのあるカヌレ、フラン、タルト、フィナンシェ等が写っています。自分が好きなのは下の列にあるルリジューズ。ルリジューズの定番はショコラとカフェのフレーバー。

パリにフランス人のパティシエ(菓子職人)の友達がいたが、朝4時に起きて遠いマルシェまで車で行って、新鮮な素材を取り寄せ、そして下ごしらえにかかるというとてもハードなスケジュールをこなしていた。素材に対するこだわりがとにかく凄い。焼く過程で形の崩れてしまったパンやデザートを僕によくくれたので、朝ごはんとして食べていた。

 

フランス語は名詞には全て性別があり、かならず男性系か女性系になる。デザートの名前も例外ではない。たとえばミルフィーユは男性で、タルトは女性になる。二つ以上頼むときは変わらないが、一つの時は男性系と女性系と数詞が変わるので注意が必要(un millefeuille / une tarte)。

 

でもun とuneを間違えても通じるから、心配はいらない。それよりデザートの名前の発音を正しく言う方が重要。カタカナの発音で「ブリオッシュ」や「ミルフィーユ」と言うと通じないかもしれない。とくにシュークリームは和製外来語で、正しくはchou à la crème(シュ・ア・ラ・クレム)と言う。事前に定番デザートの名前と発音をチェックしておくと注文するとき便利。

 

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リヨン駅内にある老舗の有名レストラン、「ル・トラン・ブルーle train bleu」で食べた特大プロフィテロール。熱いチョコレートを目の前でたっぷり好きなだけかけてくれます。トラン・ブルーのレストランについてはまた別のブログで書こうと思います。

 

ioverseas.hatenablog.com

 

とにかく、フランスに行ったらデザートを堪能してほしい。トリップアドバイザーなどで事前にチェックしておくのもいいし、ランダムに通りがかりのお店に入ってみるのも面白いと思う。名の知られていない穴場を見つけるのも結構楽しい。アイスクリームではサン・ルイ島にあるBerthillon がおすすめ。自然素材100%で防腐剤や添加物を一切使用していないのが売り。素材の味が生かされた濃厚さで、噂どおりとてもおいしい。

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パリのサン・ルイ島にあるグラシエ(アイスクリーム屋)、ベルティヨンBerthillon。夏の夜に、並んで買っている様子。

www.tripadvisor.jp

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フランス、パリ生活の思い出

フランス、パリ生活の思い出

 

十数年前にパリの大学で勉強していたことがある。

 

パリは本当に映画で見る通りの感じ。首都なのに忙しい感じがなく、落ち着いた雰囲気が漂っている。朝は必ず焼き立てのパンの匂いが漂って、映画のようにバゲットを抱えて歩いている人たちがいる。人の温かみにふれて、自分にとってパリは故郷のようになった。

 

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セーヌ川から撮ったノートルダム大聖堂(フィルムカメラで撮ったもの)。毎日この景色を見れたのはとてもいい思い出。

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同じくフィルムカメラで撮ったノートルダム大聖堂。学校に行くときにいつも横を通っていました。

パリはネガティブな意見をよく聞く。人が冷たい、サービスが悪い、汚い、などなど。確かに日本に比べて店員さんの対応などは悪いが、慣れてしまえばそれが普通になる。しかもどのお客に対しても態度が悪いわけであって、日本人だから、というのは殆どなかった。よく行くお店の店員さんなんかは笑顔で丁寧に接客してくれた。

 

人の冷たさについても、これは首都ではどの国でもありえる事ではないかと思う。僕はパリではとてもいい友人に恵まれてたくさんお世話になった。最初にbriser la glace(英語で言うbreak the ice - 打ち解ける)するのに時間がかかるが、友達になると本当にいろいろしてくれる。当時学生でお金がなかった僕に家でご飯を食べさせてくれたり、ビストロでおごってくれたりした。

 

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週末のランチを友達の家で。ワイン、バゲットは定番

フランスではレストランよりも家のディナーに招待するのが多いみたいで、よく友達の家でご飯を食べていた。若者もレストランやバーに行く代わりに、ワインと食べ物を持ってセーヌ川のプロムナードでピクニックをして盛り上がっている者がたくさんいた。僕も何度かセーヌ川のほとりで友達とパーティーをしたことがある。パリの夜空はなぜかネイビーブルーで美しかった。歴史的建造物もライトアップされて、夜景がとにかく綺麗である。

 

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夜にセーヌ川のほとりから撮ったノートルダム大聖堂。ライトアップされてとても神秘的。

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セーヌ川から撮ったエッフェル塔。気軽に"Hop on, hop off" できるBatobusが写っています。

パリが懐かしと思うもう一つの習慣はテラスterrasse。ほとんどのカフェやレストランにテラスがあり、天気がいい日はみんな外で食べたり飲んだりして賑わっている。学校帰りの夕方はたいていCaféに寄って、クラスメートとapéritif (夕方食前に飲む少量のお酒。Pastis, champagne, kir etc.)をテラスに座って飲みながら語り合った。 世間話よりも政治や学問のことで議論する事が多かったように思う。

 

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カフェには必ずと言っていいほどテラスterrasseがある。これは南仏のテラスの写真(パリのが無かった・・・)。フィルムカメラで撮ったもので、なぜか白黒で現像されている。

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Pastisの定番のブランド、Ricard。個人的に大好物ですが、アニスの匂いがキツイので嫌っている人も多い。マウスウォッシュみたいという人も。原液は半透明の琥珀色で、水を足すと濁って黄色くなる。足す水の量で濃さを自分で決められる。

 

パリでのいろいろな出来事やフランスの他の街についてもまた書いてみたいと思う。

 

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サマセット州ウェルズ イギリス最小の「シティ」

サマセット州ウェルズ イギリス最小の「シティ」

 

ウェルズは家から近いので、毎週車で買い物に行く町です。

 

ウェルズはイギリス南西部サマセット州にある都市で、2018年での人口は12000人。少ない人口にも関わらず英語では「タウン」ではなく「シティ」と呼ばれています。

 

これには理由があり、イギリスでは大聖堂cathedral があるとtownではなくcityと称するからです。

 

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Wells Cathedral

名前の由来は文字通りSaint Andrewsに捧げられた井戸(wells)があるから。昔の建物がたくさん残っていて、人も少なく、とてもチャーミングな町。

 

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Wells Cathedral。正面のテラスから撮ったもの。

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the High Street

インデペンデント・スクールのWells Cathedral SchoolにあるCedars Hallで度々行われるコンサートにはよく行くんですが、有名なミュージシャンが演奏しに来ます。著名なプロミュージシャンのコンサートだけでなく、スクールの生徒による演奏会もあり、この生徒たちの演奏のレベルが驚くほど高い。ジャズからクラシックまで、いろんなジャンルのコンサートを開催しています。

 

今日はjazz/funkグループのJames Taylor Quartetのコンサートに行きました。60-70年代の映画音楽をカバーしたりしています。Manic Street Preachers やU2などのグループともコラボしており、Austin Powers のAustin’s Themeの作曲でも有名です。Hammond organ を壊れるんじゃないかと思うくらい揺らしたり、バンバンと鍵盤を叩くとてもパワフルな演奏でした。オーディエンスとの掛け合いもうまく、手拍子や一緒に歌ったりと、大盛り上がり。ステージまで行って踊る人も続出しました。

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演奏前のステージ Cedars Hall

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コンサートのプログラム


 

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